新型コロナ対応 
東アジアの経験
未知の感染症Disease Xと
次なる健康危機への備え

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは、世界に甚大な影響を与えた健康危機となった。この危機の間、東アジアの国や地域は新型コロナによる人口比死亡者数を他の国よりも比較的低く抑えてきた。そのため、東アジアがどのように新型コロナに対しリスク管理し、被害を抑制してきたかに、世界が注目してきた。

こうした状況を踏まえ、アジア・パシフィック・イニシアティブ(API)は2020年から、東アジア諸国がどのように新型コロナに対峙してきたか、そのグッドプラクティスや教訓を世界に発信するため検証に取り組んできた。本プロジェクトは7つの国・地域ーー日本、シンガポール、ベトナム、韓国、台湾、タイ、香港ーーを対象とする。また新型コロナ対応のみならず、将来、世界に襲い掛かる可能性のある、致死性の高いコロナウイルス(COVID-X)など、未知の病原体によって流行しうる深刻な感染症、いわゆる「Disease X」への備えについても提言を行う。

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  • 日本のガバナンスは何を学んだのか――フクシマ民間事故調とコロナ民間臨調が問いかけたもの

    2021年2月27日

    https://apinitiative.org/en/2021/02/10/16090/

    2011年3月11日の東日本大震災を機に発生した福島原発事故から、10年が経った。アジア・パシフィック・イニシアティブ(API)の前身である日本再建イニシアティブは、独立・民間の立場から福島原発事故について検証した報告書(民間事故調報告書)を2012年に発表した。

    2019年夏、APIは「福島原発事故10年検証委員会」(第二次民間事故調)を立ち上げた。事故発生後10年のフクシマの真実に今一度正面から向かい合い、民間事故調で提起した課題と教訓をおさらいし「私たちは何を学んだのか」を検証するためである。2021年2月19日、APIは『民間事故調最終報告書』を刊行した。

    また民間事故調での検証の経験と方法論を援用し、APIは「新型コロナ対応・民間臨時調査会」(コロナ民間臨調)を発足させ、2020年10月、調査・検証報告書を発表した。

    福島原発事故から10年、日本のガバナンスは、何を学んだのか。新型コロナという国家的危機に、その時の教訓は、活かされていたのか。本シンポジウムでは、民間事故調と民間臨調、二つの独立検証委員会に参画したメンバーを中心に、二つの危機の当事者や、こうした危機の検証にあたった専門家もお招きし、国家的危機が日本に問いかけたものを議論した。

新型コロナ対応・民間臨時調査会(コロナ民間臨調)

2020年7月、APIは日本の新型コロナウイルス感染症に対する対応を検証するため「新型コロナ対応・民間臨時調査会」(コロナ民間臨調)を立ち上げましたた。民間臨調は、2020年前半までの日本政府の取り組みを中心に検証しました。

コロナ民間臨調は、高い専門知識と見識を有する各界の指導的立場にある識者4名で構成する委員会のもと、個別の分野の専門家19名によって構成されるワーキング・グループを設置。委員会の指導の下、ワーキング・グループメンバーが安倍晋三首相、菅義偉官房長官、加藤勝信厚生労働相、西村康稔新型コロナウイルス感染症対策担当相、萩生田光一文部科学相はじめ政府の責任者など84名を対象に延べ102回のヒアリングとインタビューを実施、原稿を執筆、報告書を作成しました。行政官と専門家会議関係者等へのヒアリングとインタビューは、すべてお名前を出さないバックグランド・ブリーフィングの形で行いました。

2020年10月8日、民間臨調は菅義偉総理大臣に報告書を手渡し、日本記者クラブで記者会見を行い、報告書を公表しました。国会では報告書の内容に基づいた質疑がなされ、建設的な政策論議でご活用いただきました。そして、2021年1月には英語版の全文も公表しました。