地経学研究所(IOG)は、APIのプロジェクトを引き継ぎ、初回である2021年から数えて3回目となる経済安全保障100社アンケートを実施しました。ウクライナ情勢を受けて、対ロ制裁は企業のコスト増や事業の将来性など経済活動に様々な影響を及ぼすとともに、米中対立や台湾有事への危機意識も高まっています。そのような中で、日本企業は、情報管理の強化やサプライチェーン強靭化など、安全保障と経済活動のはざまで苦悩しつつ様々な取組を進めています。経済安全保障をめぐり、企業は何を課題とし、どのように対処しようとしているのか、アンケートの結果などを踏まえて考察を深めます。
新着情報
経済安全保障100社アンケート:論考
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2024年1月10日
2023年 経済安全保障100社アンケート暫定速報
鈴木 均
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2023年2月6日
「日本の経済安全保障」主要100社が答えた実状
鈴木 均
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2021年12月24日
日本の主要100社が答えた「経済安全保障」の本音
富樫 真理子
解説コラム
経済安全保障100社アンケート(第2回):概要
・経済安全保障推進法律施行後の新たな対応として「専門部署設置」「先端技術への取り組み強化」を選んだ企業が多い。現時点で米中規制の域外適用に関するコンプライアンス体制について「整っている」企業は半数以上(昨年から15%増加)。
・従来からの技術管理、輸出管理に加え、技術漏洩防止のための新たな取り組みについては、「サイバーセキュリティ強化」が8割弱と最も多い。また高度技術情報に触れる人材について、「社内の人材を部署ごとに把握、管理している」企業は約半数を占める。
・経済安全保障の取り組みとして、昨年度調査から一番増加したのは、「生産拠点移管」、次いで「情報管理の強化」(それぞれ1割弱の増加)