マット・ポッティンジャー元米国大統領副補佐官と鈴木一人所長との対談(諸藤セミナー)を開催


公益財団法人国際文化会館はマット・ポッティンジャー元米国大統領副補佐官(国家安全保障担当)を招へいし、2022年10月25日、中国の習近平指導部と日米の経済安全保障をテーマに鈴木一人 地経学研究所長との対談「諸藤セミナー」を開催しました。

党大会を経て3期目をスタートさせた習近平体制は、何をめざすのか。新たな指導部の陣容をどう評価するか。さらにロシアとの関係、米国の国家安全保障戦略や人権外交について、ポッティンジャー氏の鋭い分析をうかがいました。

緊張が高まる台湾情勢についてポッティンジャー氏は、「習近平氏は戦争の準備をしている。日本と米国は準備を急がねばならない。日本が決めた防衛費の倍増は、より前倒しで進めるべきだ。日本は、米国、そしてできれば豪州、台湾とともに、実弾を使った実戦的な訓練を強化すべき。もし台湾が中国に支配されれば、日本はGDP比2%どころか、(沖縄の防衛をふくめ)最悪の大惨事を防ぐためGDPの4%、5%が必要となる。台湾は(中国の)世界戦略において最終目標ではなく、始まりに過ぎない。」と指摘しました。

1時間を超えた鈴木所長との「諸藤セミナー」、ぜひ以下からご覧ください。日本語の字幕も追って追加予定です。

諸藤セミナーとは、ダイナミックに変化する世界を見通す上で、大きな影響力を有する世界的識者・Thought Leaderを招聘し、講演を行うとともに、有識者や政策決定者との意見交換を通じて、国際的な知的対話と文化交流を促進する国際文化会館のプログラムです。本プログラムは、諸藤周平氏(REAPRAグループCEO)のご支援で運営しております。

講演会(10月25日収録。英語。日本語の字幕は、追って追加予定です)の模様は以下よりご欄になれます。

マット・ポッティンジャー氏の略歴
フーヴァー研究所特別客員研究員 兼 民主主義防衛財団(Foundation for Defense of Democracies)中国プログラム長。国家安全保障会議において上級職を4年間務め、国家安全保障に関し広範にわたる調整を担当。2019年から2021年まで大統領副補佐官(国家安全保障担当)。大統領副補佐官就任前はアジア上級部長として、対中国政策を含む政権のインド太平洋政策を担当。
ホワイトハウス勤務以前は、1990年代後半から2000年代前半にかけて、ロイター通信とウォール・ストリート・ジャーナルの記者として中国に駐在。2007年から2010年まで海兵隊員として、イラクとアフガニスタンに計3回派遣。その後、アジアに関するリスク分析を行うコンサルティング会社を設立するとともに、投資ファンドにおいてアジア研究を担当。