アジア・パシフィック・イニシアティブは、2024年9月24日、バスティアン・ギーゲリッヒ国際問題戦略研究所(IISS)所長とラウンドテーブルを開催しました。ギーゲリッヒ所長は欧州安全保障の専門家であり、昨年10月よりロンドンに本部を置く同研究所の所長を務めています。
本会合では、昨今のウクライナと中東における武力紛争やインド太平洋地域における安全保障上の課題を中心に議論がなされました。中でも、ロシアによるウクライナ侵攻以降の欧州諸国における防衛費増額と防衛生産強化の取組や、インド太平洋地域の安全保障環境の変化に対応した日本の防衛費増額を中心に、専門家による活発な議論が展開されました。さらに、ロシアへの経済制裁や中国のサプライチェーンリスク等、益々緊張感を増している安全保障環境における経済的側面についても議論が及びました。今回のラウンドテーブルは、欧州とアジア双方の視点から、現在及び将来の安全保障環境に対する評価や取組についての知見を深める機会となりました。