一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ(所在地:東京都港区、理事長:船橋洋一、以下API)は、2020年4月1日付けで、「API地経学研究所」を設立したこと、および、同研究所の所長及びAPIシニアフェローに慶応義塾大学教授の村井純が就任したことを、お知らせします。
<API地経学研究所>
冷戦終了後に進んできたグローバル化の流れが、近年、保護主義の台頭、権威主義国からの挑戦、新型コロナウィルスの感染などを経て、逆回転し始めています。「国家が、地政学的な目的のために、経済を手段として使う」ことにより、国際経済と地政学の戦略が渾然一体となる「地経学」の時代が訪れています。こうした地経学リスクは、伝統的な安全保障が対象とする国家のみならず、グローバルに活動する企業・個人といった非国家主体にも直接、大きな影響を与えます。
APIでは、ポスト・コロナの時代を見据え、イノベーションやサイバー空間を含む様々な分野における地経学リスクの分析・発信を行うと共に、シンクタンクという独立した立場からconvening powerとして政・官・民・学の緊密な連携を支えるべく、新たに「API地経学研究所」を設立しました。
<村井純のプロフィール>
1984年慶應義塾大学大学院工学研究科後期博士課程修了。東京工業大学総合情報処理センター助手、東京大学大型計算機センター助手、慶應義塾大学環境情報学部助教授を経て1997年より同教授。1999年慶應義塾大学SFC研究所所長、2005年学校法人慶應義塾常任理事、2009年慶應義塾大学環境情報学部長、2017年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科委員長。
1984年日本初のネットワーク間接続「JUNET」を設立。1988年インターネット研究コンソーシアムWIDEプロジェクトを発足させ、インターネット網の整備、普及に尽力。初期インターネットを、日本語をはじめとする多言語対応へと導く。内閣高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT総合戦略本部)有識者本部員、内閣サイバーセキュリティセンターサイバーセキュリティ戦略本部本部員、IoT推進コンソーシアム会長他、各省庁委員会の主査や委員などを多数務め、国際学会等でも活動。2013年「インターネットの殿堂(パイオニア部門)」入りを果たす。2019年フランス共和国レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを受章。「日本のインターネットの父」として知られる。
<APIについて>
一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ(API)は、2017年7月に発足した、アジア太平洋の平和と繁栄を追求し、この地域に自由で開かれた国際秩序を構築するビジョンを描くことを目的とするフォーラムであり、シンクタンクです。
APIのミッション・ステートメント:
<問い合わせ先>
一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ 企画渉外部
E-mail: back@apinitiative.org