船橋理事長の著書『通貨烈烈』の中国語版が中国で出版


船橋洋一理事長の著書『通貨烈烈』の中国語版『管理美元:広場協議和人民幣的天命』が、中国の出版社・中信出版集団(CITIC Press)から刊行されました。

『通貨烈烈』は船橋理事長が朝日新聞記者だった1988年に朝日新聞社から出版された本です。G5(先進5カ国蔵相会議)が協調してドル安=円高を進めることをニューヨークで合意したプラザ合意(1985年9月)から、ドル安は十分に進んだとして通貨の安定に舵を切ったフランスでのルーブル合意(1987年2月)まで、各国がしのぎを削る国際通貨外交の舞台裏を明らかにしたもので、高く評価され、吉野作造賞を受賞しました。

30年前の本が中国で翻訳・出版されたのは、当時の日本と同様に、中国はいま巨額の対米貿易黒字をあげて、トランプ米大統領から黒字削減を強く迫られているからです。中国は米国との貿易摩擦に直面しており、かつての日本のように通貨・元の切り上げを求められるようになる可能性もあります。そこで「日本の経験から教訓を得たい」との機運が高まっており、中国での読者の反応は良好だとのことです。

『管理美元:广场协议和人民币的天命』
著者:船橋洋一
訳者:于杰(于傑、YU JIE)
出版社:中信出版集団(CITIC Press)
初版:2018年4月1日
価格:60.00元、440ページ
ISBN:978-7-5086-8154-2
ISBN-10:7508681541

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