インターンシップ体験記(その他)


「シンクタンクで最先端の知見に触れる」

S. M.

インターンシップ期間:2020年4月~2022年3月
所属大学:一橋大学国際・公共政策大学院グローバル・ガバナンスプログラム
参画プロジェクト:アジア・パシフィック・イニシアティブ・フォーラム(APIF)

インターンを始めたきっかけ

日系金融機関を経て大学院に進学する際、将来的な進路として公共セクターを志望していました。「公に資する仕事」に携わるための様々なアプローチを模索する中で、参加させて頂いていた青山社中リーダー塾の講演会に登壇された船橋理事長のお話を伺い、ご著書(『シンクタンクとは何か-政策起業力の時代』中公新書、2019年)を拝読したことで、社会において重要な役割を果たすシンクタンクの在り方に関心を持ちました。進路の一つとして可能性を検討するためにも、シンクタンクの実務の現場を直に経験したいと考え、扉を叩いてみることを決めました。

インターンで経験した業務

船橋洋一理事長のリサーチの補佐を行うとともに、日本・インド・ASEANの産官学のオピニオンリーダーによるビジネスプラットフォーム(アジア・パシフィック・イニシアティブ・フォーラム)の運営事務局チームに在籍しました。業務としては、インターネット上の二次情報を主とするリサーチ、リサーチ内容のまとめ、議事録作成、Excelのデータシート作成などです。

上記の業務で必要とされる/高められるスキルとしては、①インターネット上の信頼できる情報ソースを見極めて期限内に収集する「情報収集能力」、②定められた分量で分かりやすく正確にまとめる「文章作成・レポーティング能力」、③報告・連絡・相談をきめ細かく行い、チームや関係者の方と協働する「コミュニケーション能力」、などが挙げられるかと思います。

リサーチは主に、会議のアジェンダ設定等に向けた予備調査や原稿のファクトチェックなどを目的としたものでした。いずれも最先端のトピックに関連するものばかりであり、私自身も毎回非常に勉強となりました。

業務はプロジェクトマネージャーの方とチャット・オンライン会議等で随時コミュニケーションを取りながら進めていましたが、いつも細やかにお気遣い頂きながら、インターンにも責任のある仕事を信頼して任せて頂き、大変有り難かったです。

一日の流れ
10:00 APIFに関するリサーチ業務
12:30 昼休み(~13:30)
14:00 APIFに関するオンラインミーティング参加、議事録作成
15:00 議事録の修正作業
16:00 議事録を提出、リサーチ業務に再度着手
18:00 リサーチに関する進捗状況の報告

印象深かった出来事

毎年12月に開催されるフォーラム、及び、それに向けて開催される国内外の有識者の方々によるミーティングです。当日は運営サポートや議事録作成として出席させて頂く中で、世の中を動かすオピニオンリーダーの皆様のアイデアのスケールの壮大さ、存在感の大きさなどに圧倒されました。

財団で得たもの

財団で得られたものは非常に多くございますが、以下の2点を挙げさせて頂きます。

①第一線/最先端の知見に触れる視野の広がり
毎月の財団全体のミーティングや業務で出席させて頂く会合で伺う、財団内外の方々によるお話やコメントは、書籍・インターネット等で触れている情報とはとても比較にならない臨場感とリアリティのある刺激に満ちており、得難い学びとなりました。そして、社会の第一線で活躍される方々のお姿に直に接したことは、自分は今後社会の中で、何に、何のために、どのような問題意識を持って、どのように取り組んでゆくべきなのかを見つめ考える、貴重な契機となりました。

②組織の一員としての在り方の学び
インターンとして財団に在籍する中で、組織の一員として働いていく上でいかに在るべきかについても、貴重な学びを多く頂戴しました。例えば、インターンに対する心配りの細やかさです。入団時より完全リモートワーク体制であったものの、事務局・プロジェクトマネージャーの皆様がいつも大変温かくお気遣い下さりながら、手厚くご対応くださったので、APIやプロジェクトチームの一員として一体感を感じながら、安心して業務に取り組むことが出来ました。

そんな尊敬すべき素晴らしい職員の皆様と出会えたことは何物にも代えがたい宝物です。いつか自分も人間として、組織の一員としてこのようになりたいと思いました。「APIファミリー」と呼ぶべき、温かい素晴らしい組織に参加させて頂けたことを、心より感謝しております。

最後にひとこと

APIのインターンは、政治・経済・社会に関する様々なトピック、学術界と実社会のシナジー創出や社会実装、シンクタンクの社会における役割、などに関心を持たれている方にとっては、最良の機会に恵まれる、得難い経験を積むことの出来る、この上なく贅沢な環境です。いかなる道に進むかに拘らず、若い学生のうちに、組織の一員として責任を持って業務に取り組むこと、そして、通常ならば滅多に目にすることの出来ない世界を垣間見、多様な分野の最先端の知見に触れられることは、かけがえのない財産になると思います。少しでもご関心を持たれた方は、ぜひご応募してみて頂けましたら幸いです。

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