世界経済フォーラムが2021年4月6日~7日に開催したオンライン会合「グローバル・テクノロジー・ガバナンス・サミット(GTGS)」に、一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ(API)の船橋洋一理事長が登壇しました。
船橋理事長は、4月7日(水)に行われた「産業転換をリードする(Leading Industry Transformation)」のセッションにて、モデレーターを務めました。同セッションには、パネリストとして、Jim Hagemann Snabe氏(シーメンス会長)、Ana Brnabić氏(セルビア首相)、Hanzade Dogan Boyner氏(Hepsiburada会長)、小池百合子氏(東京都知事)が参加し、以下のような点について議論を行いました:
- 世界は、パンデミックと気候変動という二つの危機に直面している。デジタル化を進め、パンデミックへの耐性を高めることや、気候変動対策など、より持続可能な成長につなげていくことが求められる。
- 足元では、COVID-19によりデジタル化が急速に加速した。デジタル化でより良い世界を築くためには、人間を中心に置く必要がある。特に、①プライバシーや信頼といった点についても配慮する、②デジタル教育を推進する一方で、技術に人が合わせるのではなく技術が人に合わせるという「inclusive」の発想が重要。
- デジタル化は、これまでの経済・社会を置き換えるものではない。オンラインとオフラインとは、trade offの関係ではなく、共存が可能。とはいえ、第4次産業革命の進展とともに、企業は常にスピード感をもって自己改革を進めることが求められる。COVID-19を経営の失敗の言い訳にすべきではない。
同セッションの模様は、以下からご覧になられます:
https://jp.weforum.org/events/global-technology-governance-summit-2021/sessions/leading-industry-transformation-4732783a72
(参考)
1. GTGSの詳細についてはこちらをご覧ください。
2. 一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブは、世界経済フォーラム、経済産業省(METI)と連携し、2017年に、一般社団法人世界経済フォーラム第四次産業革命日本センターを設立しました。同センターの詳細については、こちらをご覧ください。