アジア・パシフィック・イニシアティブ(API)は2025年6月18日、シンガポール国立大学リー・クアンユー公共政策大学院のユエン・フン・コン教授をお招きし、ラウンドテーブルを開催いたしました。
本会合では、コン教授が研究されている「米中大国間競争の時代において、東南アジア諸国は米中のいずれに寄っているのか」というテーマについてご発表いただき、これを基にAPIのエキスパートとの間で活発な意見交換が行われました。議論は、コン教授が作成されたデータセットが示す東南アジア諸国の動向の解釈をはじめ、ASEAN各国の個別状況、日ASEAN関係や日本企業への影響、さらには国際秩序における価値の役割にまで広範にわたりました。
議論の中では、米中間の経済的相互依存が依然として強い中で、東南アジア諸国が直面する複雑な立ち位置や、各国が安全保障と経済的利益の間でどのようにバランスを取ろうとしているかについて深い洞察が共有されました。また、日本がASEAN諸国との関係を強化し、地域における安定と繁栄に貢献するための具体的な機会についても議論が及び、参加者からは多角的な視点からの示唆が得られました。



